フェルミ推定のワナ

以前に見たグーグル社入社試験の問のひとつに、「アメリカのシカゴには何人(なんにん)のピアノの調律師がいるか?」というのがあったように思います。その後、ある会計事務所の資料で「フェルミ推定」という記事に出会いました。シカゴのピアノ調律師数が例にのってます。考え方の道筋は(wikipediaにものってますが)「シカゴの人口は300万人とする… 1世帯あたりの人数が平均3人程度とする… 10世帯に1台がピアノの保有世帯とする… ピアノの調律は平均して1年に1回行うとする…(中略)これを元に以下の数式でかけ算割り算で計算すると…130人程度」というすすめかたです。
さて。こういう統計的推論が必要な場面や、役立った場面もたまにはあるでしょう。でも。「人から聞いたこの手の話に、だまされたらアカン!」というのが一番大事な点だと思います(例えばテレビや新聞を見るときは)。このピアノ調律師を例に挙げると「ピアノの調律、買ってから10年以上全然やってない家庭がゴロゴロおるやろ!」とか、「10世帯に1台もピアノなんて持ってるか?ホンマか?」とツッコミたい所がいろいろあるわけでして。数字が誤差だらけというのがこの計算の危ないところです。「フェルミ推定」は別にピアノ調律師のための理論じゃないわけですけど。
(誤差5割)*(誤差5割)*(誤差5割)=(結果でたらめ)という誤差の考え方も「フェルミ推定」と同じくらい大事でっせ、と中学高校生あたりにはきちんと教育したいもんです。(こういうのもリテラシーという 読み書き能力?)
(おまけ。今日は「めだまカフェ」をきっかけにあるインタビューを受けました。はるばる遠くから来てくれたM社のOさんありがとうございます。)

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